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日本酒蔵開き

いま、山形から・・・ 山形の旬だより 山形の新酒を味わう 日本酒蔵開き(鶴岡市など)
(平成29年2月3日掲載)

 山形県内には54の酒蔵があり、清涼な水と良質米が育む山形の銘酒は、国内外で高い評価を受けています。もうすぐ、寒仕込みを終えた新酒がお目見えする季節。新しいお酒が完成すると、蔵元が日頃の感謝を込めて新酒をふるまう「蔵開き」が行われます。今回、地域のイベントとして定着し毎年大勢の人が訪れる、「大山新酒・酒蔵まつり」と「米鶴蔵開き」をご紹介します。


 

世界へ発信! 山形の酒

 酒を知り尽くした造り手によって仕込まれる山形の日本酒。県内の酒蔵同士、互いに切磋琢磨し、国内外のコンクールで数々の賞を獲得しています。特に、吟醸酒の新酒を全国規模で鑑評する「全国新酒鑑評会」で数多くの金賞を受賞しており、山形県は、まさに「吟醸王国・やまがた」といってもよいでしょう。

 県の酒造業界では、山形が誇る酒造りに適した米『出羽燦々でわさんさん』やオリジナル酵母を開発するなど、品質向上に取り組んできました。加えて、各酒蔵が足並みを揃えて取り組んできたのが、原材料すべて山形づくしで「オール山形県産」ともいえる純米吟醸酒「DEWA33」のプロデュース。『出羽燦々』100%使用、オリジナル酵母使用などの同一基準をクリアしつつ、各酒蔵が違った味わいを醸し、個性を競うというもので、他にはないユニークな取り組みです(DEWA33の認定マークがついたお酒をぜひお探しを)。

 そして、昨年12月、明るいニュースが飛び込みました。県産の清酒「山形」が、清酒では都道府県単位として初めて、品質が確保された地域ブランドとしていわば国の「お墨付き」を得る「地理的表示(GI)」に指定されたのです。同様の指定を受けている海外の「ボルドーワイン」(フランス)や「パルマハム」(イタリア)のように世界に名を馳せるチャンスを迎えています。


 

日本酒ができるまで

杉の枝葉で作った緑の杉玉が酒蔵の軒先に吊るされると、新酒が出来たサイン

 日本酒は精米から仕込みまで、約60日間かけて造られます。発酵のバランスを良くし、雑菌を繁殖させないよう、12月から2月頃の1年で一番寒い時期に仕込まれることが多く、「寒仕込み」と呼ばれます。これからまさに新酒が出来上がるシーズンを迎えます。

 日本酒の造り方を簡単にご説明しましょう。

 日本酒は、酒米と水をまぜて、発酵させた「もろみ」を搾ることで造られます。そのために、まず麹(米麹)を造ります。最初に、酒米に麹菌が入りやすくなるよう、米の外側の脂肪やタンパク質を削り取る「磨き」を行います。次に、米を洗い水に浸けておく「浸漬しんせき」を行い、浸漬を終えた米を蒸します。蒸し米をむしろに広げて両手でかき混ぜながら35℃ぐらいに冷まし、種麹を混ぜて、麹菌を繁殖。2昼夜かけ温度を適正に保ちながら麹を造ります。出来上がった麹と蒸し米、水、酵母菌を合わせたものが酒母しゅぼです。酒母は酒造りの元になるため、「もと」とも呼ばれます。

かいを使い仕込みを行う蔵人くらびとたち

 続いて、酒母に麹、蒸し米、水を加え、「もろみ」を造る仕込み作業に入ります。一般には、雑菌の繁殖を抑えつつ、酵母の増殖を促し、もろみの温度管理をしやすくするため3回に分けて仕込みをする、「三段仕込み」という方法が用いられます。1回目の仕込み「初添え」では酒母に少量の米と麹を加え、1日休ませて酵母をゆっくりと増やします。2回目の「仲添え」では初添えの2倍の量の米と麹を加え、翌日、3回目の仕込み「留添え」でさらにその2倍の米と麹を加えます。仕込みをしている間、麹菌が蒸し米のでんぷんをブドウ糖に変え、そのブドウ糖を酵母がアルコールに変える発酵が同時に進んでいます。安定した発酵と雑菌の繁殖を抑えるために、段階的に酒母に麹と蒸し米を加えるこの方法。長い歴史の中で培われた知恵なのです。

 その後、数週間発酵管理を続け、もろみが適度なアルコール分を含むようになったところで、もろみを搾り、原酒と酒粕に分けます。一般には、原酒を濾過し、火入れ(殺菌)、割り水(加水)を経て、ビン詰めをして出荷しますが、火入れや割り水をしないにごり酒や本生酒といったものもあり、米の種類や精米の加減、浸漬の時間等を変えることでも、多種多様な酒ができます。


 

新酒を楽しむ「酒蔵開き」

4つの酒蔵を回る「酒蔵めぐり」には、毎年長蛇の列ができる(大山地区)

 寒仕込みが終わる2月中旬。鶴岡市の大山地区にある4つの酒蔵と地元商工会や観光協会等が協賛する県内最大規模の早春酒蔵開き「大山新酒・酒蔵まつり」が開催されます。このまつり一番の目玉は、羽根田酒造、渡會本店、冨士酒造、加藤嘉八郎酒造の4つの酒蔵をめぐる新酒の飲み比べができること。「酒蔵めぐり券」を購入すれば、4酒蔵の新酒試飲と振舞酒(もしくは酒まんじゅう)を楽しむことができます。大山コミュニティセンターの会場では、4つの蔵元の大吟醸・吟醸クラスのお酒飲み比べ、銘酒当ての利き酒「大山四蔵元厳選八種飲み比べ」などがあり、人気の企画では用意した前売り券が完売になってしまいます。

蔵人さんとの語らいも日本酒ファンの楽しみの一つ(大山地区)

 大山地区には、昔ながらの酒蔵や築100年以上の建造物が数多く残っており、一番古い蔵元の創業は文禄元年(1592年)。まつりのときには、観光ボランティアが見学スポットを無料で案内してくれます。新酒を味わいながら街歩きを楽しむのもいいですね。

新酒薫る蔵の中、参加者みんなで「乾杯!」(米鶴酒造)

 新酒の出来上がりの時期に行うことが多い蔵開きですが、近年は、より多くの方に来場してもらえるよう、雪の消えた頃に合わせて蔵開きを行う酒蔵もでてきました。今年で37回目を数える米鶴酒造(高畠町)の蔵開きも春先に開催することにしています。お酒用の米を生産している高畠町酒米研究会のメンバーや地元若者会の協力など、地域のサポートを受け、鏡開きや、無料での新酒のふるまいや有料試飲、限定酒の販売、誰でも参加できる利き当てに挑戦(無料)、軽食販売、舞台イベントなどを行っています(当日はJR高畠駅からシャトルバスが出ます)。

お酒の銘柄当てコーナー(米鶴酒造)

 特に、多くの方が楽しみにしているのが「ふな口酒」。日本酒のもろみを搾る機械・ふねから汲みだした、搾りたての原酒で、無殺菌のため、生の香りとしぼりたての旨さが味わえるとあって、日本酒愛好家には「垂涎のまと」です。ふな口酒は蔵開きの日だけの限定販売で毎年完売。お酒の飲めない方には麹100%の甘酒(ノンアルコール)が大人気で、こちらも売り切れてしまいますから、お買い逃しのないように。

 「酒蔵開き」はもろみの薫りに包まれた酒蔵の中で、出来立ての新酒を味わえるのが醍醐味です。新酒の季節の風物詩ですので、ぜひ皆さんも訪れてみてください。


 

 

第22回大山新酒・酒蔵まつり

平成29年2月11日(土・祝)
【大山四蔵元厳選八種飲み比べ】
 ・時間/10:00~12:00(前売のみ、先着順売り切れ次第終了)
 ・会場/大山コミュニティセンター
【酒蔵めぐり】
 ・時間/12:00~16:00
 ・会場/大山4酒蔵
※詳しくは出羽商工会大山支所へお問い合わせください。
http://ooyama-kankou.jp/sakaguram-22naiyou.html


 

 

第37回米鶴蔵開き

平成29年4月9日(日)
 ・時間/10:00~15:00
 ・会場/米鶴酒造株式会社
※詳しくは米鶴酒造株式会社へお問い合わせください。
http://yonetsuru.com/


 

取材協力・お問い合わせ

出羽商工会大山支所 TEL.0235-33-2117
米鶴酒造株式会社 TEL.0238-52-1130
 


 


 

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  • 平成29年2月3日掲載

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