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優秀賞・高2

優秀賞 高校生・一般部門

 

「自閉症」って?
山形県立東桜学館高等学校 3年
三沢 鞠香
 
 「自閉症」という言葉を聞いた時、どのようなイメージを持つだろうか。「自閉症」とは、対人関係の特異性・コミュニケーションの質的障害・イマジネーションの質的障害という三つに特徴が現れることから診断される障害のことをいう。「自閉」という言葉から「自ら心を閉ざしている」という意味に捉えられやすいのだが、決してそのようなことはない。
 
 また、育て方によって後天的に発症するものでもない。原因はまだ不明だが、様々な所見や遺伝子的研究から、先天的な脳機能の違いが原因だと考えられている。このような「自閉症」を持った人と今も私は交流する機会がある。
 
 私には、親同士に仲が良く、赤ちゃんの頃から一緒にいる友達がいる。その友達の兄の「たっちゃん」は生まれつき、自閉症を持っていた。いつも通り、友達の家を訪ねると、たっちゃんに「こんにちは!」とあいさつをして私は友達と遊ぶ始める。しばらく遊んでいると、部屋の扉が開き、たっちゃんから「まりか、さようなら!」と言われてしまう。
 
 最初のうちは驚いて、「ごめんね、もう少しだけ居させてね。」と言ったが、何度もたっちゃんは「まりか、さようなら!」と言う。私が「たっちゃん、さようなら!」と言うと、彼は嬉しそうにして部屋を出て行った。このことを見ていた友達に聞くと、どうやらたっちゃんは帰り際に「さようなら」を言いそびれることが嫌なようで、「言いそびれる前に言っておきたい!」という思考でいるのだ、ということが分かった。自分の気持ちに誠実なのだなあと思った。
 
 また、たっちゃんは特定のものに詳しい、変化を嫌うなどの“こだわり”を持っていた。実際に自閉症を持つ人は、次に起こることを想像することが難しく、自分なりに見通しを持つことが出来ないため、同じパターンを繰り返し行うことで安心感を得たり、自分の好みの物を集めることや揃えることを好んだり、それを本来の目的ではなく、ただ収集することだけで満足することがある、というような特徴を持つそうだ。
 
 たっちゃんのこだわりは数えきれないくらいあるのだが、その中でも私が一番驚いたのは、「暗記力」のすごさである。例えば、たっちゃんは新幹線や電車、飛行機といった乗り物が好きなのだが、新幹線などの種類や名前を覚えることはもちろん、たっちゃんが好きな電車の時刻表を覚えている時もあるのだ。幼い頃に私とたっちゃんを含め、友達の家族と一緒にキャンプへ行ったり東京へ旅行に行ったりしたことがあった。たっちゃんは自分の思い通りにならないことがあったり嫌な音を聞いたりした時にかんしゃくを起こしてしまう。
 しかし、そのような時に彼の両親はたっちゃんのことを厳しく叱らず、彼の心の中のもう一人のたっちゃんに届けるように、目を見て気持ちをしっかり伝える。何が悪かったのか、どうすれば良いのかなどをきちんと筋道を立てて話すのだ。時には紙に書いて伝えたりと、工夫をしながら何度も繰り返していた。たっちゃんとの交流はとても楽しかったし、何より教わることがたくさんあった。
 
 「自閉症」と聞いて、マイナスなイメージを持つことは私は一切ない。たっちゃんとの今までの交流があったからだ。たっちゃんは、豊かな感性に恵まれているし、何よりも優しい心を持っている。だから、同じように自閉症を持った人もきっと、たっちゃんの様に素敵な人ばかりなのではないかと思う。
 
 また、たっちゃんと出会い、障害を持つ人に対する見方が変わったので、これから自分の進路を実現させるにあたって、障がい者とコミュニケーションをとる時は相手の心の中に耳を傾けて気持ちを理解してあげられるような人になりたいと思う。
 
 障がい者のみならず、誰にでも思いやりを持って接し、相手の気持ちを理解できるような人に私はなりたい。そして、障がいを持つ人に対しての偏見や差別が無くなる世界にしていきたい。

 

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