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佳作・高2

高校生・一般部門 佳作

  

平等な社会を築くために
山形県立東桜学館高等学校 3年
武田 美憂
 
 みなさんは、障がい者をどう思っていますか。
障がい者についてどんな考えをもっていますか。人それぞれに抱く思いはさまざまだろう。そして、障がい者に対する行動もさまざまである。「障がい」という言葉を聞いて「かわいそう」「大変そう」とイメージする人もいるだろう。
 しかし、それはイメージではなく、偏見ではないだろうか。
 
 私は以前までは、障がい者についてどんな考えをもっているか、と言われてもすぐには答えることはできなかった。しかし、一冊の本と出会ってからはある考えをもつようになった。それは、障がい者も健常者もみんな一緒であるということだ。
 
 その本は、生まれつき体が不自由な十二歳の少年が主人公で、十年間車いすで生活し、障がい者施設で暮らしていた。ある日から少年は「ありがとう」と言うのをやめることにした。体が不自由なせいで、みんなより多く「ありがとう」と言うことに嫌気がさしたからだ。そこで、少年はひとりでできることを増やすために、どんなことでもあきらめずに積極的にチャレンジしていくようになった。
 
 私はこれこそがみんな一緒ということだと思う。どんな人でも嫌だ、悔しい、嬉しい思う気持ちがあるということだ。健常者の私たちは障がい者を見ると、自然と「かわいそう」「大変そう」と感じてしまう。しかし、そのように思ってしまうことは、障がい者に対して失礼だと思う。なかには、障がい者をいたわり、気遣ってそのように思う人もいるかもしれない。
 
 だが、同じ一人の人間として一生懸命に生きている人に対して「かわいそう」「大変そう」と思うことは軽蔑しているのと同じことだと思う。だからこれからは、そのように思うのではなく、平等な社会を築いていけるような行動を心がけていくべきだ。
 
 私はある日、スーパーの駐車場で、若い男の人が障がい者用の駐車スペースに車を停めて、平然と歩いていく姿を見た。車には障がい者のマークは付いていなかった。私はその健常者の男性を見てひどいと思い、悲しくなった。男性がしたことは決して許されることではなく、そして絶対にしてはいけないことだ。健常者がその場所に車を停めることによって、障がい者の人権は奪われ、多くの人が困ってしまう。そのような社会をなくすためにも、一人一人が相手の気持ちを尊重し、障がい者への親切な取り組みを大切にするべきだと思う。
 
 私は、五歳のときから水泳を始めて、小学三年生からは選手・育成コースに入り、日々の練習に熱心に取り組んでいた。その当時、一緒に練習していた友達の中に、両親が聴覚障害者の女の子がいた。その友達は、いつも元気で明るくて、笑顔のすてきな女の子だった。私よりも先に選手・育成コースに入っていて、後から入ってきた私にも優しく接してくれた。
 
 あるとき、その友達が、保護者が見ているガラス越しの部屋に向かって、手を動かしながら話していた。その様子を、私が不思議そうに見ていると、そのあと友達が「お父さんもお母さんも耳が聴こえないから、手話で話してるんだ。」と教えてくれた。私はそのとき、初めて手話で会話をしている人を見た。最初は、どのように接したら良いだろうと少し不安だったが、すれ違ったときに挨拶をしたら、笑顔で会釈をしてくださり、大会のときにも、ジェスチャーで「頑張って!」と応援してくださった。障がい者をサポートするどころか、健常者の私がパワーをもらい、何度も励まされた。
 
 私は、本を通して、そして、友達の家族を見て、障がい者の強さを知り、障がい者との向き合い方を改めて考えさせられた。今まではサポートすることが大切だと思っていたが、支えるだけでなく、思いやりのある行動で平等な関係を築くことが一番大事だと感じた。また、障がい者は、私たち健常者が思っているよりも、あきらめずに何事にも挑戦していることを知った。少しでも一人でできることが多くなるように人一倍努力していた。
 
 そして、障がい者は、私たち健常者よりも強い気持ちをもっていると感じた。友達の両親は、他の保護者のように、会場に響き渡る大きな声援を届けることができなくても、必ず大会の度に会場に駆けつけ、熱心に記録をつけたりして、自分たちなりの応援の仕方で子どもたちを励ましていた。また、私はその家族も本当にすごいなと思った。両親が障がい者で、しかも、当時小学生だった友達は、きっと偏見をもたれたに違いない。それでも彼女は、決して暗い顔を見せずに、明るく前向きに行動していた。私はそんな温かい家族を尊敬している。
 
 平等な社会を築くためにも、私たち健常者は、偏見ではなく、みんな一緒であるという考えをもち、一人一人が思いやりのある行動を心がけていくべきだ。

 

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