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「商品先物取引で被った損失を取り戻せる」などとうたい、高額な金銭を支払わせる株式会社コムに関する注意喚起が消費者庁から出されました

 消費者に対して突然電話をかけ、「過去に商品先物取引で被った損失を取り戻せる」などとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する相談が、各地の消費生活センター等に数多く寄せられています。

消費者庁が調査を行ったところ、株式会社コム(以下「コム」といいます。)との取引において、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(不実告知)を確認したとのことです。

 

具体的な事例の概要は以下のとおりです。 

(1) コムは、過去に商品先物取引で損失を被った消費者に対し、電話で契約を勧誘

 コムは、消費者に対して突然電話をかけ、

  •  「あなたは、オリエント貿易との取引で損失を被った経験がありますよね。」

などと切り出す。

消費者が、かつて、オリエント貿易株式会社(昭和34年設立の商品先物取引業者。平成27年12月に清算結了し、現在は存在しない。以下「オリエント貿易」という。)を介した商品先物取引で損失を被ったことがあると答えると、コムは、

  •  「オリエント貿易のやり方は、違法取引です。そういう業者に対しては、投資によって被った損失についても取戻しの請求をすることができます。必ず損失を全て取り戻してあげます。」、「商品先物取引の損失は、返還請求に時効がなくなりました。」
  •  「当社が、オリエント貿易の行った詐欺商法の証拠となる調査報告書を作成します。当社が紹介する弁護士が調査報告書に基づいて、オリエント貿易に対して損失を取り戻す裁判をすれば、必ずお金を取り戻せます。」

などと告げたうえで、「調査費用」などの名目で、約30万円から約50万円という高額な費用の支払を求める。

消費者は、最初は半信半疑で乗り気ではないが、コムから何回か勧誘されるうちに次第にコムの言うことを信用するようになり、契約のためにコムの営業員と面会する約束をする。

また、コムは、「調査費用」などの名目で消費者に要求する金銭について、

  •  「調査費用は52万9千円ですが、実はこの費用も、裁判でオリエント貿易から戻ってきます。」
  •  「調査費用は約54万円ですが、過去の損失と合わせて調査費用も返金されます。」

などと告げている。

(2) コムは、消費者に十分な説明をせずに、「調査委任契約書」などへの署名・捺印を求め、「調査委任契約」を締結させる

 コムの営業員は、消費者と面会した際に、改めて前記(1)のようなことを告げたうえで、「調査委任契約書」、「重要事項説明書 」などを消費者に示し、署名・捺印するように求める。

この「調査委任契約書」では、「調査内容」について、オリエント貿易の「法人及び役員等の情報収集」や、「特定場所での写真撮影、聞き込み等の調査」と記載されるだけであり、コムが、前記(1)のように告げた、過去の商品先物取引で被った損失を取り戻すために必要な証拠収集や資料作成を行う旨は記載されていないが、コムの営業員は、消費者に対して、これらの書面の内容についての詳しい説明をしない。

そのため、消費者は、コムと契約すれば、過去の商品先物取引で被った損失を取り戻すために必要な証拠収集や資料作成をコムが行ってくれると信じたままであり、これらの書面の内容をほとんど確認せずに署名・捺印し、「調査委任契約」を締結する。

(3) コムは、調査委任契約に基づく「調査報告書」を消費者に提供した後、返還請求をするには追加の調査が必要であるなどと告げ、更なる金銭の支払を要求

 前記(2)の調査委任契約を締結してからしばらく後に、コムは消費者に、「調査報告書」を提供。

しかし、調査報告書には、オリエント貿易の登記情報、オリエント貿易の関連会社の10年以上前の企業情報、オリエント貿易が過去に入居していたものの現在はオリエント貿易とは全く関係のない建物の写真、オリエント貿易の元代表取締役の住居の写真などが掲載されているだけで、消費者が被った損失の返還請求に役立つような情報は全く記載されていない。

消費者が、損失の返還請求に役立つような報告がないことを不審に思い、コムに問い合わせると、コムは、

  • 「まだ調査の途中です。もっと費用をかけて調べないと返還請求できません。他の会社も被害回復に動き始めています。早くしないとあなたの取り分がなくなってしまいます。」

などと、損失の返還請求をするには追加調査が必要であると告げ、更に高額な費用の支払を求める。

この時点で、コムの勧誘がおかしいことに気付き、消費生活センターなどに相談する消費者もいるが、一部の消費者は、追加の調査を依頼しなければ損失を取り戻すことができなくなると考え、2回目の調査委任契約を締結し、金銭を支払う。

しかしながら、2回目の調査委任契約に基づいて送られてくる調査報告書にも、返還請求に役立つような記載は全くない。

結局、コムは、最初に消費者を勧誘した時に告げていたことに反して、消費者が被った損失の返還請求に役立つような報告をせず、消費者に弁護士を紹介することもしない。

したがって、消費者は、過去の商品先物取引で被った損失を取り戻すことはできず、コムに支払った多額の金銭も返還されないので、新たに金銭被害を受けることになる。

なお、一部の消費者は、3回目の調査委任契約を締結し、更なる金銭被害を受けている。

 

事例の詳細及びアドバイス等は、以下の消費者庁公表資料をご確認ください。

消費者庁公表資料(PDF 555.3KB) 

【相談窓口のご案内】

◆消費者ホットライン(最寄りの消費生活センター等をご案内します。)

電話番号 188(いやや!)

◆警察相談専用電話

電話番号 #9110

※いずれも局番なし

 

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